『Dune: Awaking』先行レビューが公開。人気原作を舞台に流行のサバイバルとRPGをミックスした新作MMO
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ノルウェーの開発スタジオFancomeが手掛ける新作MMO『Dune: Awaking』について、海外メディアの先行レビューが公開された。2025年初旬にリリースが予定されている本作の全貌が明らかになっている。
人気SFシリーズ Dune (DUNE/デューン 砂の惑星)を舞台にした新作MMOとして発表当時から特に欧米で高い注目を得ている『Dune: Awaking』。本作はすでに一部のプレイヤーのみアクセス可能なクローズド環境でテストが行われており、本作の動向についてたびたび情報が出ていたが、今回リリース時期が近づいてきたこともあり、PC GamerやIGNをはじめとする海外メディアにて一斉にレビューが公開された。本作のメイン要素であるサバイバルとMMOに関する内容について各社報じている。
本作のゲーム性を大まかに紹介すると、ARKやValheimといったゲームが出て以降、近年の大きなトレンドの1つとなっているサバイバル要素と、いまだに根強い人気を誇るMMOが融合したゲームだ。レビューを公開したPC Gamerによると、特にサバイバル要素について原作に基づく工夫がされていることが明らかになっている。通常サバイバル系のゲームでは空腹、水分、体温、天候といった複数の要素を管理するのが常となっているが、本作で管理するパラメータは水だけに絞られているとのこと。水に焦点をあてたシステムとなっており、水だけが生存に不可欠な唯一の必需品となっている。水はトラップを設置したりスーツや敵から抽出可能だ。原作Dune (DUNE/デューン 砂の惑星)の世界観に沿ったシステムを実装することで没入感を高める仕様となっているようだ。
しかし、原作に基づくといっても全ての要素が全く同じというわけではない。RPGの根幹とも言えるストーリー部分については、あくまで同じ世界観を共有したオリジナルストーリーが採用されている。原作や映画の主人公Paul Atreidesはゲーム内の歴史では生まれていないため登場しない。プレイヤーが作成したキャラクターを中心に独自の物語が展開されていくようだ。なお、一部のキャラクターは本作でも登場するとのこと。
戦闘についても原作をリスペクトした仕様が実装されている。TPSを主体としたゲームではお馴染みのシールドだが、本作の場合単なる体力を守るためのステータス的な存在ではなく、あくまで世界観に沿ったものだ。具体的には動きの早い攻撃はブロック可能だが、動きの遅い攻撃はブロックできない。そのため、プレイヤーは状況に応じて武器を変える必要があると先行レビューでは語られている。また、本作でもスキルツリーが実装されており、ビルドに応じてより多彩な戦闘を楽しめるとのこと。これらの仕様が戦闘の奥深さを高めているとしている。
ただし、戦闘全体の操作感については銃を使った遠距離のガンプレイは評価できるものの、ナイフなどを主体とした近距離の戦闘についてはまだ改善の余地が大いにあるようだ。実際、近距離の戦闘については開発も問題を認識しており改善を進めていると書かれている。このほか、ガンプレイについても一部NPCが弾を受けるだけのスポンジ状態になるとあり、全体的にNPCの挙動がまだ最適化できていないのかもしれない。正式リリース時は改善されることを願って期待したいところ。なお、マップ内にはPvEエリアとPvPエリアがそれぞれあり、プレイヤーが自由に行き来することができる。危険なエリアではより価値の高い戦利品を入手することができるそうだ。
主に戦闘の部分でブラッシュアップが必要であるものの、原作の世界観を引き立てる要素としてサバイバル要素の実装は非常にうまくいっているとのこと。普段サバイバルゲームを遊ばない層にとっても魅力的なゲームとなっているようだ。また、近年新作が出ては瞬く間に散っていくMMOというジャンルだけに期待が高いのも事実。新たな名作として同作が登場することを楽しみに待ちたい。
『Dune: Awaking』はPC(Steam)にて2025年初旬に登場予定。またコンソールにも対応予定となっている。こちらはリリース時期未定。