RiotGames主催にてデンマークの首都コペンハーゲンで開催された、2022年度の2回目となるマスターズ『VCT 2022 Masters Copenhagen』。本大会は7/10~24までの約2週間に渡って行われ、各エリアの予選を勝ち抜いた計12チームが世界最強の座を掛けて戦いました。前回大会で世界第3位という快挙を達成したZETA DIVISIONを破り、日本からはNORTHEPTIONが出場。残念ながらプレイオフ進出はならなかったものの、APAC代表のXERXIAに勝利するなど国際大会で貴重な1勝をあげています。
その後、グランドファイナルにて前回優勝チームのOptic Gamingを破った、EMEA代表のFPXとAPAC代表のPRXが激突。第1マップ-バインド13-3、第2マップ-アイスボックス7-13、第3マップ-フラクチャー13-7、第4マップ-ヘイヴン7-13、第5マップ-ブリーズ13-9とフルセットの激戦を制しEMEA代表のFPXが見事『VCT 2022 Masters Copenhagen』優勝を果たしています。
A new #VALORANTMasters winner has been crowned!
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— VALORANT Champions Tour 🇩🇰 (@ValorantEsports) July 24, 2022
さて、2022年度の2回目の国際試合が終わり、VALORANTユーザーの次の関心といえばエージェントの採用率。『いまのメタは何なのか』『どのマップで何のエージェントが強いのか』気になるところだと思います。ということで、今回のエントリーでは「THESPIKE.gg」と「VLR.gg」にて公開されているデータをもとに、各エージェントの採用率をピックアップ。あわせて前回大会との武器使用率の比較についても紹介していきます。
※前回のマスターズに関してはコチラから。
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※最新のピック率に関してはコチラから。
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【VALORANT】ピック率から見るVCT 2022 Masters Copenhagen【ヴァロラント】
全体の数値
一位:チェンバー
『VCT 2022 Masters Copenhagen』にて最もピックされたのセンチネルのチェンバー。これまで常に首位を獲得していたジェットを引きずり下ろし、ピック率1位を獲得しています。万能警戒スキルのトレードマークによる防衛性能と、お手軽火力スキルのヘッドハンターとツール・ド・フォースに加え、多彩な射線からTPでワンピック取り放題と至れり尽くせり。ヘイヴンでFNATICのDerkeが見せた1v3クラッチなど、ポテンシャルの高さを遺憾なく発揮していました。
マップ別のピック率を確認していくと、アイスボックス・フラクチャーでピック率100%を記録しているほか、続いてヘイヴン・スプリット・ブリーズ・アセントで何れも70%近い数字をマーク。最もピックされなかったバインドに関しても50%を超えるなど、まさに最強に相応しいスコアとなっています。
これまで1位をキープしていたジェットと比べ、マップによって採用されないという弱みが無い分、よりオールラウンドに活躍できるチェンバー。今後さらなるナーフが入るのか、Championsに向けて動向が気になる要注目エージェントの1人です。
二位:レイズ
VALORANTにレイズメタ時代が到来。『VCT 2022 Masters Copenhagen』の最強デュエリストとしてレイズがピック率2位を獲得。前回のマスターズからマップによってはジェットの代わりに採用されていたものの、同エージェントのナーフも重なり活躍の機会を大きく増やしています。
具体的な数値を確認していくと、ピック率96%をマークしたバインドを筆頭に、スプリット86%・フラクチャー65%・ヘイヴン55%・アセント18%・アイスボックス8%という結果に。以前から採用の機会が多かったバインドとスプリットについては今大会でも同様に高く、フラクチャーに関しては前回大会よりもさらに30%以上スコアを伸ばす内容となっています。ただし、レイズが得意とするスプリットに関しては今後大会のマッププールからも削除予定。新マップのパールでどれだけ活躍できるかが今後の焦点となりそうです。
三位:フェイド
『VCT 2022 Masters Copenhagen』で最も使用されたイニシエーターとしてフェイドが第3位にランクイン。前回大会『VCT 2022 Masters Stage 1 Reykjavík』でのお披露目から僅か3ヶ月という圧倒的早さでメタ構成の仲間入りを果たしています。
ピック率はアセントの91%がトップ。続いて、スプリット・バインド・ヘイヴン・アイスボックスが同率で50%というスコアに。そのほかのフラクチャーやブリーズについても共に20%以上をマークしており、過去にイニシエーターで最もピック率が高かったソーヴァ以上に、幅広いマップで採用されているのが分かります。
四位:ヴァイパー
『VCT 2022 Masters Copenhagen』ピック率第4位はヴァイパーが登場。前回大会のスコアから1つ落とす結果にはなったものの、コントローラーとして以前高い人気を得ています。十八番のアイスボックスではピック率100%を記録しているほか、ブリーズおよびバインドに関しても90%近い数値を獲得。そのほか、スプリットとフラクチャーにてピック率40%という結果になっています。
また、これまでと同様にヘイヴンとアセントでは同ロールのオーメンやアストラに軍配が上がる結果に。性能的には申し分ないヴァイパーですが、現状40%以上を記録しているスプリットに代わり、新たに加わるパールでどれだけ活躍できるかで再び順位が変動するかもしれません。
五位:KAY/O
前回大会のピック率7位から大幅に上昇したKAY/Oが第5位にランクイン。最も多く採用されたのはアセントでピック率100%を記録。アイスボックス75%・スプリット50%・ブリーズ50%・フラクチャー31%と、アセント以外でも高い数値をマークしています。バインドとヘイヴンに関しても、優勝したFPXが採用していたこともあり10%以上のピック率を獲得する結果に。
六位:ブリーチ
続けて第6位にもイニシエーターが登場。前回大会の9位から3つスコアを伸ばしブリーチがランクインしています。『VCT 2022 Masters Copenhagen』では主に、ヘイヴンおよびフラクチャーでの活躍が目立ち77%と65%を記録。そのほか、スプリット36%・バインド12%・ブリーズ10%という最終結果になっています。バインドとブリーズに関しては、グランドファイナルまで勝ち進んだAPAC代表のPRXが採用していたこともあり、今後同じ構成を採用するチームが増えれば、順位をさらに上げる可能性がある要注目のエージェントです。
七位:ブリムストーン
コントローラー2枠目、トップ10にブリムストーンが登場。全体のピック率29.5%を記録し前回大会よりスコアを5つ伸ばして第7位にランクインしています。ブリムの庭と言っても過言ではないバインドでのピック率は81%をマーク、続いてフラクチャーについても65%を記録しているほか、アイスボックスでもOPTIC GAMINGが採用していたことから8%という最終結果に。バインドではヴァイパーとのダブルコントローラーが長らくメタ構成となっており、今後も安定した活躍を見せてくれそうです。
八位:オーメン
『VCT 2022 Masters Copenhagen』のピック率第8位はコントローラーのオーメン。全体のピック率は28.8%と同ロールのブリムストーンと僅差で敗北する結果となっています。各マップのピック率はヘイヴンの77%がトップ。続いてスプリットが43%、これまでオーメンのピック率を支えてきたアセントは41%と控えめなスコアに。また、フラクチャーでも優勝チームのFPXが採用していたこともあり23%という結果になっています。
九位:アストラ
ブリムストーン、オーメンと続いてまたコントローラーがランクイン。アストラが前回大会12位からスコアを3つ伸ばして第9位に登場しています。アストラついても全体のピック率が24%と、ヴァイパー以外のコントローラー採用は横並び状態。個別の採用を確認していくと、アセント59%・スプリット57%・ヘイヴン23%・バインド19%・ブリーズ10%というピック率に。なかでもアセントでアストラの採用が増えたことが、オーメンの全体ピック率低下の大きな要因となっています。
十位:スカイ&セージ
『VCT 2022 Masters Copenhagen』トップ10の最後にイニシエーターのスカイと、同率でセンチネルのセージがランクイン。全体のピック率はともに23%をマークし幅広いマップで採用されています。
スカイの個別採用はバインド65%・ブリーズ50%・ヘイヴン32%・スプリット7%という結果に。ピック率トップのバインドに関してはFPXとPRX以外のチームが全て採用しているほか、FNATICなどチームによってはフェイドとのダブルイニシエーター構成での活躍も多くみられました。
続けて同率10位のセージをピックアップ。最も多く採用されているのはアイスボックスで83%をマーク。定番のキッチン守りからボムの設置など、壁が役立つとこばかりで圧倒的人気を得ているのが分かります。そのほかのマップについても、アセント・フラクチャー・スプリットで20%以上を記録、ヘイヴンとバインドについても一定の採用を獲得しています。
十一位:ソーヴァ
前回大会ピック率第2位だったソーヴァが大幅に下落。『VCT 2022 Masters Copenhagen』ではピック率11位という結果に終わっています。ピック率100%を記録していたブリーズ・アイスボックス・アセントの3マップが、それぞれ80%・50%・32%となっており、ブリーズとアイスボックスに関しては以前高い数値をキープしているものの、アセントについては新イニシエーターのフェイドに席を譲る内容となっています。
十二位:ジェット
常にピック率1位をキープしていた王者が遂に陥落。最強エージェントが『VCT 2022 Masters Copenhagen』では12位と大きくピック率を落としています。今大会の採用はブリーズ70%・ヘイヴン32%・アセント32%・アイスボックス8%・スプリット7%という最終結果に。現状トップのレイズの採用が伸びていないアセントとアイスボックや、新マップのパールでどれだけピックを伸ばせるかで今後の活躍が決まってきそうです。
十三位:ネオン
前回大会優勝者のOPTICがフラクチャーで使用したことで鮮烈なデビューを果たしたネオン。今大会ではさらに順位を2つ伸ばして13位にランクイン。得意とするフラクチャーではピック率46%、そのほかヘイヴン・ブリーズ・アイスボックス・スプリットで10%近いスコアを獲得しています。
十四位:キルジョイ
全体のピック率11%でキルジョイが14位に。ピック率はアセント32%・ヘイヴン23%・スプリット14%・アイスボックス8%となっており、前回大会では75%もあった得意のアセントについても、ピック率が大幅に下落する最終結果となっています。
十五位:ヨル
『俺がやる』
バインドとブリーズでPRXのf0rsakenがピック。バインドは辛うじて1勝できたものの、ブリーズでは勝率0%という偉業を達成。ヨルは人類には早すぎたのかもしれない。なおピック率は全体が3%、バインド8%、ブリーズ20%。
十六位:サイファー
全体のピック率は2.3%と、正直居たのか居なかったのか分からない。ピックはスプリットでの1回と、ブリーズでの2回のみ。新マップのパールで優秀とのウワサがあるので、今後ピック率が伸びる可能性もゼロではない。
圏外:マスターズで一度も銃を持たなかったエージェント
下の彼については常連。もはや気にしてないまである。
おまけ
武器の使用率
前回大会と同様に『VCT 2022 Masters Copenhagen』でもヴァンダルが最多使用武器に。同じアサルトライフルのファントムを圧倒する結果で終わっています。各エージェントのStatsに関してもロールを問わずヴァンダルが最多。昨年のChampions以降、使用武器に関して似たような統計となっており、今後どちらかのアサルトライフルに調整が入らない限り現状の分布が続きそうです。
プレイしたマップ
ということで、以上『ピック率から見るVCT 2022 Masters Copenhagen。前回大会との武器使用率の比較も添えて』でした。ヴァロラントは使用キャラクターが多く、どのマップで何を使えばいいのか迷いがち。今回のエントリーが普段のランクマッチやフレンドと遊ぶ際のピックの参考になれば幸いです。
九月に開催予定のChampionsに向けて、パールのマッププール参入やチェンバーの調整など、また環境が変わりそうな変更が幾つかありそうなので、次の大会も非常に楽しみですね!
ではまた ノシ。