皆さんがこのパッチノートを読んでいる頃には、すでにVALORANTのリリースが始まっていることでしょう。
まずは新登場のものから見ていきましょう。メキシコの中心から新たなエージェント、「レイナ」がVALORANTに参戦します。また、マップに「アセント」が新しく加わりました。このマップはポジション取りの争いや持久戦の少ない、開けた戦場となっています。ベータ段階ですがゲームモード「スパイクラッシュ」も登場し、VALORANTに新鮮でハイペースな戦闘の要素をもたらしています。
セージ、オーメン、フェニックス、レイズ、ジェットはリリースに向けて、それぞれ適切であろう強化(バフ)と弱体化(ナーフ)が行われています。また今回のパッチでは、戦闘中に発生することのあるフレームレートの低下にも焦点を当てています。細かな調整は容易ではありませんが、私たちが理想とするパフォーマンスをすべてのプレイヤーが体験できるよう、今後数パッチでの完了を目指して作業を進めています。
その他多くの修正や変更、当たり判定の改善、スプリットにおけるミッドのチョークポイントのリワークも行いました。
楽しいゲームには、“楽しい”パッチノートがつきものです。というわけで正式リリース一発目のパッチノート、その全貌をご覧ください。

パフォーマンスの改善
今回のパッチでは、パフォーマンスに関する問題を多数改善しました。中でも、戦闘中に発生することがあるフレームレートの低下にフォーカスして修正を行っており、単純に問題の発生自体が減るほか、発生したとしても以前ほど大幅に低下することはなくなるはずです。もちろんパフォーマンスの改善はこれで終わりではなく、今後のパッチでも続けていきます。
- 戦闘時のパフォーマンス:戦闘中にフレームレートの低下を引き起こしていた多数の問題を修正。特にハイエンドPCでプレイしている際に、戦闘中の動きがよりスムーズになるはずです
- 衝突時、射撃時、移動時の各種エフェクトのプール機能を追加しました。この対策によって、これらのエフェクトが発生した際もフレームレートの低下を抑えられるようになります。
- 薬莢を物理演算処理およびサウンド反響処理の対象外にしました。こちらは暫定的な対応で、今後のパッチでより最適化された対策を適用する予定です。
- 「Zキー」および「デス」のピンの処理コストを1/10に軽減しました。
- ピンを鳴らした際に毎秒90回の“レイキャスト”が発生してしまう不具合を修正しました。
- 毎試合オプションメニューを開かないとフレームレートが低下してしまう不具合を修正しました。
- 標準~高スペックPC向けのフレームレート改善:試合中全般およびレンダースレッドに対するCPUの処理速度を上昇させました。GPUは高性能なのにCPUがボトルネックになっていた場合、特に効果が実感できるはずです
- ミニマップを最適化し、エレメント表示の負荷を軽減しました。
- ミニマップに関する計算処理が、フレームごとに二重で実行されてしまう不具合を修正しました。
- 多数のビジュアルエフェクトのバウンディングボックスを見直し、エフェクト発生時の負荷を軽減しました。
- レンダースレッド上の変形処理にかかるコストを低減させました。
- 処理速度の遅いコンポーネント上にビルドされていたものを中心に、多数のHUDエレメントに改良を加えました。
- 低~標準スペックPC向けのフレームレート改善:マップのレンダリングを行う際の処理が軽くなるよう改良を追加しました
- 全マップにおいて、“ドローコール”の発生回数を低減させました。
- 「ディテール」を「低」または「中」に設定している場合、ゲームプレイに影響を与えないマップのパーティクルが表示されなくなりました。
- 「一人称視点の陰影」の設定に関して、最終的に表示される影に影響を与えない光源については処理を省略するよう最適化を行いました。
- ガンバディー、スコープおよびサイレンサーに、本来より大きなテクスチャが適用されてしまう不具合を修正しました。
- キャラクターのビジュアルエフェクトを最適化しました。
- オーメン:すべてのアビリティー
- セージ:すべてのアビリティー
- ヴァイパー:すべてのアビリティー
- Nvidia Inspectorを利用して、ヴァイパーとフェニックスが設置した壁を透視するエクスプロイトに対策を行いました
- スピーカーの設定項目を追加しました
- 「この設定でなにが変わるのか」をわかりやすくするため、グラフィック品質の設定項目にツールチップを追加しました
- GPU Frame Timeの累計に待機時間を含まないよう修正しました
既知の不具合
当たり判定に関する不具合の修正は順調に進められていますが、現時点で修正が間に合っていないものがひとつあります。
- 極まれなケースではありますが、受信時のパケットロスが大量に発生している場合、実際は立っている敵プレイヤーがしゃがんでいる(またはその逆)ように表示されてしまうことがあります。これは「このプレイヤーがしゃがみ状態を解除した」というサーバーからの情報を受け取れなかったために発生するもので、できる限り早く修正できるよう作業を進めています
また、着弾時のビジュアルエフェクト(特に火花表現のエフェクト)についても改善を予定しています。皆さんのプレイ動画を観ている中で、ビジュアルエフェクトが原因で肩へのヒットがヘッドショットのように見えてしまい、当たり判定がズレているように感じられるケースが多くあることに気が付いたためです。
- 着弾時のエフェクト(血/火花表現の両方)はサーバー側で認識された“3Dマップの座標”に紐づいて描写されています。プレイヤーの画面にエフェクトが表示されるのはその座標をサーバーから受け取った後になるため、わずかにズレて見えることがあり、例えば撃たれた方がしゃがんだり移動したりして頭部がエフェクトの描写地点と重なってしまった場合などに特に問題となります
- また、火花のエフェクトに関しては、血のエフェクトと比べて当たり判定の正確な位置を判別しにくいという問題があります