Igaliaは7/9、VRおよびAR用ブラウザー「Wolvic」1.0をリリースした。Oculus App Store(現在はAppLabからのみ) と Huawei AppGalleryを通じてダウンロードすることができる。
「Wolvic」はVRおよびARデバイスといったXR環境向けに開発されたWebブラウザーだ。今年2月にMozillaより提供終了がアナウンスされた、VR向けWebブラウザーである「Firefox Reality」の後継アプリとして、スペインのア・コルーニャに拠点を置くIgaliaの下でオープンソースブラウザとして開発された。前述の「Firefox Reality」と異なり、「Wolvic」では2D環境に限定されることなく、3D環境の没入感を損なわない設計となっており、XRに特化したWebブラウザーとなっている。
今のところ、Oculus App StoreとHuawei AppGalleryからのみダウンロード可能となっているが、公式のプレスリリースによると、HTC Vive Focus・Pico Interactive・Lynxについても明記されているほか、クアルコムやレノボのXR デバイスについても動作させたいとのこと。MetaQuest2に導入する場合は、AppLabから「Wolvic」を検索することでダウンロード可能だ。まだメインストアでは公開されていないので、インストールする場合はその点だけ要注意。
「Wolvic」は21か国語に翻訳されており既に日本語にも対応している。筆者も自分のMetaQuest2に導入してみたところ、設定などUIは全て日本語に対応済み。いつもPCで行っている時と同じように、しばらくネットで検索を続けたが動作も安定していて非常に快適だった。また、「Wolvic」1.0から実装された背景が近未来感に富んだサイバーパンクな見た目となっており、SF映画や小説などが好きなユーザーであれば検索しているだけで楽しいため非常にオススメ。そのほか、自分のデバイスを通じて「Wolvic」のテストに参加することも可能とのこと。バグについてはGitHubのリポジトリにて報告できる。
「Firefox」という知名度の高いブラウザの後継として生まれたXR用ブラウザ「Wolvic」。VRなどXRデバイスの進化が続くなか、同環境に特化したブラウザがどのような発展をしていくのか今後も注目していきたい。
※プレスリリース全文
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