『キングダムハーツ3』クリアレビュー・評価

ディズニー×スクエニという最強コラボで展開されてきたキングダムハーツシリーズ。2002年にシリーズ1作目が発売された後、2005年にキングダムハーツ2がリリース。今日まで3へ繋がる様々な外伝が登場し、2019年の今年、ようやく完結編となる『キングダムハーツ3』が発売されました。今回はクリアまでのプレイをふまえてストーリーとシステムの両方の面からネタバレなしでレビュー・評価していきます。
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『キングダムハーツ3』クリアレビュー・評価:詳細

自然と引き込まれるストーリー


デスティニーアイランドで仲良く暮らしていたソラ・リク・カイリ。ある日、闇の到来によって3人の友人はバラバラになり、ソラは鍵の形をした剣”キーブレード”を使って友人を取り戻す旅へ出ることを決意します。しかし、いつしか友人を探す旅は光と闇という巨大な戦いへと拡大。ソラはいちキーブレード使いから、光の守護者としてのキーブレード使いへと成長を果たしました。そして満を持して登場した『キングダムハーツ3』では、これまで登場した”光”と”闇”の主要なキャラクターが全て登場。シリーズの集大成に相応しい互いの存亡をかけた最終決戦が描かれています。

シリーズの大きな魅力であるディズニーキャラクターたちとの物語は健在。今作ではオリンポスといった歴代のキングダムハーツシリーズで登場したワールドをはじめ、トイストーリー、ラプンツェル、アナと雪の女王、ベイマックスなど新たな世界も豊富に用意されています。原作の世界観を忠実に再現したうえで、キングダムハーツ自身の物語を掛け合わせたシナリオは、ディズニー・スクエニどちらのファンも納得の仕上がり。”心”というシリーズ最大のテーマについて各世界観から描かれ、シナリオの進行と共にソラの成長が感じられる内容です。
プレイヤーを置いてきぼりにするストーリー箇所は全くなく、むしろストーリーに引き込むための工夫も豊富。例えばストーリーで登場する”箱”という設定については、ディズニーの物語にもともと登場する”箱”と話をリンクさせて展開していくことで、もともと知っている話の追加エピソードのように展開するため、ごく自然に設定を飲み込める仕上がりになっています。
とはいえ、これまで多くの作品を展開してきたキングダムハーツシリーズ。作品を通して得た事前知識があるのとないのでは楽しさも段違い。今作『キングダムハーツ3』をプレイする場合は、ぜひ過去の作品をプレイしてから始めることをオススメします。ソラとキーブレード。『光』と『闇』の戦い。最終決戦が描かれた『キングダムハーツ3』のシナリオは、物語の節目に相応しい歴代シリーズ最高峰といえる出来でした!

魅せて・楽しませるシステム


キングダムハーツシリーズがこれまで高く評価されてきた要因の1つでもある戦闘シーン。それは今回の『キングダムハーツ3』でも全く変わらず、むしろPS4・XBOXといった次世代機の性能を活かしてこれまで以上に魅力的なアクションに仕上がっています。キングダムハーツからキングダムハーツ2、そして外伝作品に登場していたアクションがすべて登場。シリーズの集大成というべきシステムは単純な操作でありながらド派手な演出です。

”キングダムハーツ2”で登場したフォームチェンジをはじめ、チェインオブメモリースのリンク、さらには”キングダムハーツ3d”で登場したフリーフローアクションなど、これまでシリーズを追うごとに手に入れてきた能力が全て盛り込まれ、戦闘中に発動することが可能になっています。全ての要素が盛り込まれているというと操作が複雑そうですが、そういったストレスが一切ないところもすごいポイント。特定のボタンを押す、もしくは続けてボタンを押すことでプレイヤーが想像している以上のアクションをソラが披露してくれます。


さらにプレイヤーであるソラがこれだけ沢山のスキルを発動できるにも関わらず、いっぽう的で大味な戦闘ではなく緊張感ある難度になっている点も魅力。特に終盤にかけてその傾向がより強く、ガードや回避といった基本的な立ち回りが重要になるなど、全てのスキルを万遍なく使うことになるためスリリングかつ爽快感のある戦闘を楽しむ事が出来ます。


序盤はアクションの仕様を意識した戦闘が中心に。そして、終盤は基本的な立ち回り意識させる戦闘が中心となり、ゲーム開始からクリアまで終始戦闘を楽しむことが出来ました。ソラと同じようにキーブレードにもレベルの概念があり、成長させることでお気に入りのキーブレードを使い続けられるのもポイント。RPGならではの成長要素のおかげで、ストーリーそっちのけで戦闘を楽しみたいという人も多いかもしれません(笑)

『キングダムハーツ3』クリアレビュー・評価:まとめ

プレイステーション4で発売したゲームの中で、シナリオ・システムどれを取っても最高峰の作品と言っても良い完成度。全プラットフォーム内でもここ数年で最高傑作の1つだと思います。「何か面白いゲームない?」と聞かれれば、間違いなく『キングダムハーツ3』と答えます。『キングダムハーツ3』はそれぐらい丁寧に作りこまれたゲームでした。

リクとカイリという二人の親友を探すため”キーブレード”と共に旅に出たソラ。シリーズ一作目ではことあるごとに光・光と心の表ばかり見ていた彼が、ドナルド・グーフィーと様々な冒険を経験したことで大人になり、いつしか心の裏に潜んだ闇についても見つめられるほど成長しました。闇の勢力に対して、真っ向から自分の考えを述べる姿はとても印象的でした。
今作『キングダムハーツ3』のシナリオをもって”光”と”闇”を描いたダークシーカー編が終了。ソラの戦いもひとまず決着したことになります。シリーズ1作目から13年。あまりに長い時間が経過しましたが、「待った甲斐があったな」というのがプレイした率直な感想です。今回『キングダムハーツ3』のプロモーションを見て”キングダムハーツ”に興味をもったという方がいれば、シリーズ全作品を遊んでみるのも良いかもしれません。今は過去作が全て入ったコンプリート版がPS4にて発売されているので、時間さえあれば大丈夫(笑) その先には、ディズニーキャラクターや魅力的な仲間達とのかけがえのない冒険がきっと待っています
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この記事を書いた人

キャリア系メディアでライターとして勤務後、2017年よりフリーランス。学生向け新卒メディアの取材を経験したのち、現在は趣味のゲームを題材にブログを管理・運営しています。

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